新現代版箱庭諸国 会議掲示板
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【1401】■ Y.B.C.NEWS 第31号 ユークトバニア連邦共和国 05/10/11(火) 23:59 [未読]

【1562】Y.B.C.Documentary 第2回 『世界同盟... ユークトバニア連邦共和国 06/3/13(月) 0:43 [未読]

【1562】Y.B.C.Documentary 第2回 『世界同...
 ユークトバニア連邦共和国  - 06/3/13(月) 0:43 -

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Y.B.C.Documentary
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 第2回
『世界同盟間不可侵条約』

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 前説-Y.B.C.解説委員「トーリャ・マトヴェイ」

 前回取り上げました世界の創生から天使の集う国の空爆という流れによって、国際的勢力図の枠組みというものが明らかになりました。
 ガルバディアの軍事戦略と、それに対抗したい共同体の葛藤は日増しに大きくなっていました。
 そうした中で締結された世界同盟間不可侵条約は、現在にも類をみない大型の条約でした。
 国家と国家ではなく、同盟と同盟の条約であるということに加えまして、条約外の第三国への軍事干渉をも規制する、内容だけみれば世界平和の一端を担うであろう条約でありました。
 しかしながら、この条約は後の第一次世界大戦勃発の1つの原因となることになってしまうのは歴史的事実であります。
 今回は、その世界同盟間不可侵条約が、いかなる過程をふんで締結されていったのかを見てみようと思います。

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 元・ガルバディア帝国政府関係者
 「私たちはあせっていました。天使の集う国を失い、私たちの世界戦略というものに必要な軍事力や物資の供給源といったものは大いに越したことはありませんから、そうしたなかで帝国連邦、とりわけ信用できる元来ガルバディア系である国家が減ることは大きな問題だったのです」


 共同体が天使の集う国に爆撃を敢行した二週間後、ガルバディア帝国連邦は新興国家であったウォーターボーイズ国に軍を派遣しました。
 ウォーターボーイズ国はガルバディア系国家として建国されたはずでしたが、建国後の政府が帝国連邦への加盟を拒否したためでした。
 ガルバディアは国際的非難を避けるため、これは内戦であるという立場を示すことにしましたが、共同体はこれに安心することありませんでした。


 元・箱庭国家共同体 連合理事会長(生前のインタビューより)
 「誰もただの内輪もめだとして見過ごすつもりはありませんでした。少なくとも私たちはそうだったのです。ガルバディアが、これを皮切りに防衛力の貧弱な新興国家を占領下においていくのではないか・・・そういった危機感が私たちのなかで強くなっていったんです」


 共同体とガルバディアの目指すところは、世界の指導権を手に入れるという意味で共通でした。
 この時点で、軍事的に優位な位置にいたのはガルバディアでした。


 元・共同体加盟国「かきくけ国」政府首相
 「大東亜共和国からは連日ホットラインの電話がかかってきました。主に軍の強化やそれを運用するための基本的国力の発展を促進せよ・・という内容です。いわれなくてもわかっていることでしたが、私たちの国の産業はまだそれほどまでに成熟していなかったので、経済的にも困難な要求でした。国民も共同体とそれを指導する大東亜共和国に不満を募らせていたとおもいますね。私が、大東亜の傀儡であるとの非難もありましたが、我が国にはそれしか道がなかったんです」


 共同体も軍事力の強化に乗り出すこととなりましたが、それが整うまでにガルバディアの軍事戦略が進行しないよう釘をうつための作戦も同時に考えていました。
 共同体は、全ての国際機構が批准する一大不可侵条約の実現に乗り出したのです。
 その計画に基づき、早速大東亜共和国の特使が平和機構の盟主である咎罪共和国に派遣されました。

 条約の内容は、条約に属する全ての同盟間での不可侵に加え、この条約を批准している同盟は相手からの先制攻撃がないかぎり、第三国への軍事力の行使も行ってはいけない、というものでした。
 この条約によって、共同体自らがガルバディアの脅威を遠ざけるとともに、ガルバディアが対外的にその勢力圏を拡大できないようにしようとしたのです。

 平和機構は共同体の条約案に賛同しました。
 はれてこの条約案は、共同体と平和機構の合同によって、ガルバディアに提案されることとなったのです。


 元・國家社會主義ガルバディア労働者党 党員
 「あの条約が、私たちの手足を縛るものであるということは勿論すぐ予想できました。ですから普通は拒否するのが適当であるという意見が多数を占めていました。共同体もそれをよく理解していたのでしょう。私たちが締結に難色を示すと、条約案に新しい項目を追加してきたのです。私たちはその新しい項目をみて締結することを決めました。この条約を私たちの有利な方向に利用する術をみつけたんです」


 共同体の加えた項目とは、条約に更新期限を設け、さらに条約が有効期間中はこれに違反しても具体的な罰則を課さないというものでした。


 元・大東亜共和国 外務省職員
 「強制力がなくなるのではないかという危惧はありました。しかし、そもそもこれには同盟間での不可侵が明文化されていましたし、大っぴらにこの重要な条約を破ることはできないと思ったんです。それこそ国際的信用を失う、それが抑止力になるのだと信じていました」


 5月5日、世界同盟間不可侵条約は締結されました。

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 おわりに-Y.B.C.解説委員「トーリャ・マトヴェイ」

 私の知人の祖父で、当時大東亜共和国の政府高官だった方がいるのですが、その方がこうした話を私にしてくれました。
 平和的意図によってうまれる戦争はないが、平和的条約もまた平和的意図によって生まれることはない・・・彼をこのようにまで考えさせた原因となった世界同盟間不可侵条約とは一体なんだったのでしょう。
 今日も数々の条約が結ばれては解消されていますが、そうした数々の条約を見極め、真の意図を知るためにも、私たちはこの条約の教訓を生かさなければならないのかもしれません。
 2003年5月5日の条約締結以後に起きた惨事を振り返れば、その必要性は確実でありましょう。
 次回のY.B.C.ドキュメンタリーの第3回では、条約締結以後の各国の思惑や、それによって生まれた世界初の多国間戦争であります第一次世界大戦に焦点をあててお送りしていきます。

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 Y.B.C.ドキュメンタリー
 第2回
『世界同盟間不可侵条約』

 製作-Yuktobanian Broadcasting Corporation

 解説-トーリャ・マトヴェイ

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Yuktobanian Broadcasting Corporation(Y.B.C.)は、
ユークトバニア連邦共和国に本社をもつ民間の国際報道誌です。
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