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◆ユークトバニア中央党機関紙「探求」
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2005年1月7日号
◆「党大会・偉大なる提起」
我が栄えあるユークトバニア中央党は、3日に開催された歴史的党大会において、我がユークトバニア連邦が、現在以上に飛躍し、拡大していく上での国家政策について、現在政権を厚顔無恥にも指揮している自由党のような問題にならない未来構想に不安を覚え、恐怖しているユークトバニア人民のための、具体的なものを堂々提起するにいたった。
我々が提起した党の路線、すなわち未来のユークトバニアが歩むであろうその道は、大きく二つにわけることができる。
すなわち、国内での社会主義復興及びユークトバニア・スカリー共和国の開発促進。外交における国益第一に基づく強硬体勢である。
◆「社会主義復興」
我がユークトバニア連邦が建国に至るまでの経緯は、いまさら説明することではないだろう。
社会主義北東人民共和国は、強大な国力を有する大国であったが、事実上の崩壊をみたのは、その社会主義体勢のせいでも、それに伴う労働党の独裁によるせいでもない。
低俗な資本主義者と、水夏帝国主義者によって仕組まれたものであり、その目的は北東に続く国を弱体化させ、自らの支配主義を拡大するためであったからに他ならないのである。
急激な変革による混乱を回避するため、我が連邦は、半社会主義という道を選択し、半端な資本主義思想に毒された。それを予め企図したのが自由党であり、自由党が政権を掌握できるように仕組んだ当時の北東解体支援国であった。
自由党政権はこの目論みにそって、民主化という聞こえのいい看板の下、経済分野における非合理化を推し進め、建国以来、我が連邦の経済成長率は、北東のそれにくらべ明らかなペースダウンがみられる。
我々は、自由と民主主義の原則を踏みにじるつもりはない。我が連邦の全人民の意思が尊重される、真の民主議会を建設し、国と政府が一丸となった社会主義政府を成立させることが必要であるのは明白なのである。
◆「スカリー共和国の開発促進」
前記の成長の低迷に関する打開策として、我が党が提起した具体案が、我が連邦の構成国であり、本土北部に密接して存在する(国際法上は国内の一地域)ユークトバニア・スカリー共和国(以後スカリー共和国)内の再開発である。
スカリー共和国では、牧場・養鶏・養豚などの畜産業が盛んで、我が連邦最大の食料調達地である(90%以上と計算されている)。さらに、緑の多さと、周辺の海の美しさから、連邦でも屈指の景観を誇っており、観光地としても栄えている。
スカリー共和国の総面積は2000万坪で、そのうちの900が畜産及び観光地となっており、残り1100は、現地民の住宅街と、小規模な軍事関連施設で構成されているが、我が党は、この一般住宅街を部分的に廃し、スカリー共和国を観光特区として作り変える必要があると考えている。
海あみゅを中心においた、観光施設の円形設置による規模の拡大を増進し、大きな収入源とすることがその狙いである。
◆「我が連邦を襲う脅威」
外交において強硬体勢が何故必要なのか。それは我が連邦を取り巻く国際情勢に答えがある。
ガルバディア帝国連邦との軍事的緊張は、依然として存在しているとみていいが、両国の代表会議が約束された今、不用意に我々がこれについて述べ、会談に影響を与える必要はない。今回我々が提起した脅威とは、帝国連邦脅威論を基盤とするものではあるが、新たに生まれたものであり、明確に我が連邦の国益、安全保障に関わる重要な事柄である。
第一の脅威は、戦後復興をひと段落させたのか、我が連邦を含む関係国を無視した過剰援助をつづけているグルゴニア合衆国だ。
グルゴニア合衆国は、ガルバディア周辺国への怪獣援護及びランゴバルト王国への無償援助を続けている。その前には武庫人民共和国に対する無償援助計画もあったようだが、中止されたようである。
帝国連邦の構成国への援助はいうまでもないが、これらと軍事同盟を結ぶランゴバルト王国への、なんの歯止めもない経済援助は、帝国連邦と緊張状態にある我が連邦を蝕もうとする、軍事援助と判断して難しくない。
グルゴニア合衆国は、自らの国際的地位の向上を狙ってかもしらないが、関係国の情勢を弁えない援助行動が目立っており、我が連邦への影響も計り知れないものとなっているのだ。
第二の脅威は、箱庭解放条約機構(以下METO)の急激な軍拡である。
友好国からの情報及び我が連邦の情報機関の調べによると、METOは帝国連邦に同調したユークトバニア侵攻計画を画策していることが、ほぼ確実とされている。
ここ最近、METOの不自然で必要以上の急激な軍拡の理由として、我が連邦への侵攻作戦があると想定すれば納得できることでもある。
我が党は、これら二つの脅威についての真相を明らかにし、対策していくことの必要性から、強硬な外交姿勢が必要だとしているのだ。
◆「ヴェネジクト・ヤロスラーヴァ党代表」
旧北東労働党の元副書記であり、現在のユークトバニア中央党の代表を務め、闘争の先頭に立っているのが、ヴェネジクト・ヤロスラーヴァ党代表だ。
ヤロスラーヴァ代表は、ニカノールの非合理な融和という名の軟弱主義を、早くから批判してきた者の一人で、ユークトバニアの次期国家元首に一番近い男と目されている。事実、ヤロスラーヴァ代表自身も、以下のように自身の今後について語っている。
「ユークトバニアは、人民の意志が体現されたものともいえる中央党が率いるべきであり、それを統率するのは、代表である私の使命だと確信している。国家元首とは、あの弱腰のニカノールのような男のことをいうのではない。明確な意思と行動力を持つものいうのだ。この栄えあるユーク連邦を率いるのは、栄えある中央党でなくてはならない!」
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