|
まず始めに、返答が遅れたことをお詫び申し上げます。
少々長くなります。
我が国で国外向けに情報発信を行っております、サ・フェ通信社が「タヂカラオ通信」において貴国を非難する報道を行ったことは当局でも確認しております。そこでサ・フェ通信社と協議を行ったうえでの、我が国としての立場を明確にしておきたいと考えます。
まず、貴国が通信欄で示した「負担分の保障」についてですが、これは全く必要ありません。現箱世界においては「関所」の設置をしないということはすなわち職業移民を受け入れる意思があることと同義であり、これに対して保障を求めることは全く理に適わないことです。「難民の引き上げ」については、我が国としては移民の方々の自由意志にお任せする方針です。貴国の求人状況は既に改善されており、移民管理局でも相当数のデラルーシ出身者が帰国したことを確認しています。
そもそも我が国の報道機関が貴国を非難している点は第一に「高い失業率の放置」であり、第二に「自国の状況を差し置いて他国を非難するダブルスタンダード」です。確かに貴国からの大規模な移民が我が国の行政機能を圧迫したことは事実ですが、タヂカラオ通信は決してその点を非難しているわけではありません。
先に述べたように移民の受け入れは我が国の行政方針です。国民に対する職場の確保は国の責任の一つですが、その管理は現箱世界のシステム上比較的容易です。居住区画の拡大の前に職場区画を拡充すれは良いのですから。建国間もない国が失業率表示を赤くすることはしばしば見られる光景ですが、貴国は人口が1000万の大台に乗っていてそれでいて失業率は二桁を超えていました。貴国の政府高官は「失業難民は全く計画的なもの」と語っておられるが、言葉や文化の違いに苦しみながらそれでも職をもとめる自国民をどうように考えておられるのか、理解に苦しみます。その「長期的計画」が具体的に示されない限り、貴国の国内はさておき我が国に暮らす移民の方々が納得することはでしょう。
以上のような状況で貴国がバッカーニア王国に対して非難を行ったことが我が国の国民に不信感を覚えさせる原因となったと言えるでしょう。国際関係においては当然ダブルスタンダードのほうが問題になります。先だってのモルドール連合王国のようにあからさまな侵略行為だけが国家としての信用を貶める行為ではありません。貴国はバッカーニア危機において平和的解決を模索、その過程で問題のバッカーニア非難があったのですが本筋からそれるのでここでは割愛します。
タヂカラオ国としても、いたずらに国際関係を悪化させることは本意ではありません。現在のタヂカラオ国の人口の10%強はデラルーシ系移民となっておりこのことによって民間レベルの交流はむしろ加速されている向きもあるようです。
結論として、タヂカラオ国政府は貴国政府に対して要求する事項はありません。両国の友好を願っております。
|
|