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Y.B.C.NEWS 第37号
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今日の紙面
・ヴァストークでの反共運動
・赤軍 マウロ帝国軍と合同演習
・亜細亜問題 軍事的衝突の可能性
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◇ ヴァストークでの反共運動
記憶に新しいユーク内戦の根源であったヴァストークでは、いまだ反共運動が根強く残っていたが、最近になりこれがまた表面化しつつある。
憂国王政党なる組織が公然と存在し、またこの組織は武装を施した航空機まで保有しているとされ、ヴァストークの報道ではすでに政府軍との交戦も伝えられている。
こうした状況に対し、ユーク中央政府の怒りは頂点に達しつつあり、正規軍の派遣も視野にいれて対策を検討しているようだ。
中央政府高官
「ヴァストーク政府の指導能力は地に落ちている。国土開発に関しても連邦組織委員会の再三にわたる指導にもかかわらず実行速度が遅いのが原因でまったく前にすすんでいない。そこに反共組織を野放しにしているともなれば、中央政府は黙っていないだろう。場合によっては一時的に政府指導権を剥奪する可能性もある。またヴァストークが独自に反共分子を取り締まることができないのならば、中央の軍を派遣するまでだ。これが何を意味するかヴァストーク地方政府は十分考えるべきだろう」
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◇ 赤軍 マウロ帝国軍と合同演習
27日、赤軍(ユークトバニア労農赤軍)はマウロ帝国軍との合同演習を行った。
国力の差を考慮し、マウロ側が軍を派遣することは困難であったことから、赤軍側がマウロに派遣され、帝国軍の演習地で各種演習や文化交流を行い、互いの友好関係の発展を確認した。
帝国主義国との軍事交流は異例のことであるが、近年ますますの強まりをみせているガルバディアの侵略主義政策を牽制する目的があったことは言うまでもない。
ガルバディアは大皇ガ共栄圏なる経済援助体構築の名目の下、世界征服の野望にむけた行動をひっきりなしに行っているため、このような侵略主義に対して、直接的に脅威をうけているマウロやリードホルムといった国々に対する支援は、ユークの責務であるという見方が政府内で強まっているのもこのためである。
演習終了後、現地を視察したロジオーン軍務相は、マウロ帝国チェルスキー軍相と会見を行い、この中でチェルスキー軍相は、赤軍の機動展開能力及び技術力を賞賛し、またロジオーン軍務相も、マウロ帝国軍の精鋭ぶりを称えた。
ユークとマウロは今後このような共同の軍事行動を想定した協力関係の発展をすすめることで合意しており、これにともなう協定の締結を視野においた会談を予定しているという。
ただし、中央党内部では帝国主義国との連帯に反対する声も多く、最近ではマウロが共産主義者の取り締まりを行ったことに強く反発している。
この共産主義者の取り締まり、弾圧に関してユーク外務省は、逮捕された活動家を死刑にしないよう求めており、ユークがこの活動家らの引き取りを行うとも打診している。
両国のイデオロギーの違いは大きな障害であるが、今後も継続してマウロ側の変革を促していく方針であるという。
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◇ 亜細亜問題 軍事的衝突の可能性
対話が中断してからというもの、亜細亜をめぐる問題は軍事的対決の様相を呈してきている。
ガルバディアは、亜細亜地域の軍事的奪回を視野にいれ着々と軍事力の増強を図る一方、リードホルム側もこれに対抗し、既存技術の発展に力をいれている。
こうした軍事競争は世界平和を乱す要因であり、このままでは軍事衝突という最悪の事態が現実のものとして姿を現すのではないだろうか。
ガルバディアはリードホルムに対して、最終通告ともとれる譲歩案の提出を行ったが、案の内容は譲歩とは言いがたい一方的なものであり、初期のガルバディアの主張とまったくかわることのない散々なものであった。
リードホルムはこれに対していまだ黙秘をつづけているが、このような譲歩案を受け入れることは難しいのではないだろうか。
両国の平和的解決にむけた努力に期待したいが、それにはガルバディアの姿勢改善が要求されることは間違いないであろう。
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製作-Yuktobanian Broadcasting Corporation
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Yuktobanian Broadcasting Corporation(Y.B.C.)は、
ユークトバニア連邦共和国に本社をもつ民間の国際報道誌です。
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